「水田魚道づくりの指針」の発行について |
1.本指針の目的 |
「水田魚道づくりの指針」は、農地・水・環境保全向上対策の活動組織やNPO団体等の田園自然再生活動に携わっている活動団体が自ら本指針を活用し、現場で水田魚道を設置することを目的に制作しました。
本指針では、具体的な設計や設置の留意点等についてわかりやすく解説するとともに、活動団体が自ら計画、設計、設置が可能となるよう制作しています。
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本書の発行に伴い、当センターでは全国に水田魚道の普及啓発を行うため、特に農地・水・環境保全向上対策事業等での活用を想定し、同対策に携わっている土地改良事業団体連合会や市町村の担当者を対象に、室内研修会や、実際に水田魚道の設置を指導する現地研修会等の開催を予定しております。これにより、各地で水田魚道を通じた、水田を中心とした「水域ネットワークの再生」の取組が広がることを期待しております。
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2.本指針の概要 |
【Ⅰ.水田魚道の役割と選定方法 】
初めて水田魚道に接する方に、水田魚道の役割や工法について説明し、どのような水田魚道のタイプ(型)を選べばよいか、その選定方法等について解説。(執筆者:宇都宮大学教授 水谷
正一)
【Ⅱ.水田魚道設置のための調査・設計・設置 】
現場における測量等の事前調査から、設計、設置に至るまでの一連の工程を写真等によりわかりやすく説明。特に、設置作業の流れと留意点について、本書を基に現場で実践できるよう詳しく解説。(執筆者:ナマズのがっこう 三塚 牧夫・メダカ里親の会 中茎 元一)
【Ⅱ.千鳥X型魚道の設計理論】
主に水田魚道の設置に携わるアドバイザー(測量や設計のスキルを持った地域の行政担当者、土地改良区、土地改良事業団体連合会、民間コンサルタント等の農業土木技術者)の方に、設計に際しての技術的な留意点等について理解して頂くために、具体的な水田魚道の研究成果を用いて解説。(執筆者:福井県土地改良事業団体連合会 事業部 環境計画課 鈴木 正貴)
【参考:農地・水・環境保全向上対策における設置事例】
栃木県、宮城県内で実施された、農地・水・環境保全向上対策における設置事例を紹介。 |
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