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  • 「平成30年度 田園自然再生活動の集い ~ともに学び、成長する(育つ)場としての田園空間~」

    ~ともに学び、成長する(育つ)場としての田園空間~
    平成30年度「田園自然再生活動の集い」を開催

     

    ○ 開 会

     平成30年12月10日(月)、東京都文京区の東京大学弥生講堂一条ホールにて、「田園自然再生活動の集い」を開催し、全国各地から田園自然再生活動に携わる活動団体や行政職員、教育関係者など約110名が集まり、熱心に講演に耳を傾け、活発な意見交換が行われました。
     オープニングとして、田園自然再生活動協議会会長の中村桂子氏より主催者代表挨拶、その後、農林水産省の横井整備部長及び環境省自然環境計画課の中澤室長より、田園自然再生活動に携わる参加者へ温かい応援メッセージをいただきました。

    田園自然再生活動協議会
    会長 中村 桂子 氏
    農林水産省農村振興局
    整備部長 横井 績 氏
    環境省自然環境局自然環境計画課
    生物多様性戦略推進室長
    中澤 圭一 氏

    ○ 講 演

     学習院女子大学副学長の荘林幹太郎氏より、「農業と環境の関係性をよりよきものにするために~地域の活動を支える農業環境政策の役割~」として講演いただきました。持続的な発展には、将来世代が自らのニーズを追求する能力(人工資本、自然資本、社会関係資本)を損なわないことが重要で、田園自然再生活動はそれら資本を補完的に支え、守っている大切な活動であるということ。また、「あちらも立ててこちらも立てる」有効な農業環境政策(環境支払い)についても、海外の事例を示しながら、我が国における今後の展開とその重要性についてお話いただきました。

    学習院女子大学
    副学長
    荘林 幹太郎 氏

     次に、高崎経済大学教授の片岡美喜氏より、「農業・農村の多元的価値~田園空間の教育・観光的価値と持続可能性~」として講演いただきました。農業・農村には多元的価値があり、その中で教育的効果・観光的価値に着目し、様々な取組(例)をあげてその重要性についてお話をいただきました。さらに片品村でのゼミ活動を交えながら、農業・農村の価値を若者に伝えること、体験させることの必要性についてもお話しいただきました。

    高崎経済大学
    教授 片岡 美喜 氏

    ○ オリエンテーション

     今回のパネルディスカッションでは、新たな試みとしてLENON System(双方向対話型教育支援システム)を採用し、来場者全員にカードサイズのクリッカーを配布して、アンケートに答えていただきました。集計結果が即時にスクリーンに表示されるので、来場者の属性や意向などとても分かり易く知ることができました。


    ○ 活動発表

     NPO法人共存の森ネットワーク事務局長の吉野氏より、『「聞く」ことから農村の未来がひらく』として高校生の「聞き書き甲子園」の事例から、人と人、人と自然、世代と世代の関係をつなぐことの大切さをお話しいただきました。
     次に、三重県多気町立勢和図書館司書の林氏より、『いのち 育み つなぐ「おまめさんかなぁ」~〈食農〉を通じた自然再生活動~」として、図書館の立場から学校教育や地域との連携「おまめさんかなぁプロジェクト」についてブックトークの実演を交えながら活動発表をしていただきました。
     また、愛知県安城市、榎前環境保全会代表の加藤氏からは、「田園自然再生活動とどじょうの育み米の誕生~多面的機能支払交付金活動~」として、地域全体で取り組んでいる水田魚道を活用した地域づくりやどじょうの育み米の誕生について発表をしていただき、みんなで「楽しんで」活動することの大切さをお話しいただきました。

    NPO法人共存の森ネットワーク
    事務局長
    吉野 奈保子 氏
    三重県多気町立勢和図書館
    司 書
    林 千智 氏
    榎前環境保全会
    代 表
    加藤 辰雄 氏

    ○ パネルディスカッション~ともに学び、成長する(育つ)場としての田園空間~

     学習院女子大学副学長の荘林氏の進行で、コメンテーターの中村氏、パネリストとして片岡氏、活動発表をしていただいた吉野氏と林氏、そして加藤氏の6名で田園自然再生活動を通じて、ともに学び成長する(育つ)大切な場所として農村環境の魅力とその可能性について語っていただきました。また、LENON Systemを活用して会場からのご意見を交えながら、あらためて今ある活動を継続していくことの意義・重要性を共有し、今後の方向性について議論が交わされました。


    ○ 「田園自然再生活動推進宣言」

     今回の「集い」の締めくくりとして、田園自然再生活動がより多くの方々の協力で進められるように、そして、活動を一過性のものとせずにこれからも継続して行われるように、滋賀県野洲市「せせらぎの郷」の堀氏が代表して「田園自然再生活動推進宣言2018」を高らかに読み上げ、満場復唱のもと、これからもみんなで頑張っていくことを誓いました。

     
    せせらぎの郷 代表 堀 彰男 氏  

    ○ ふりかえり
     

    今回はLENON Systemを活用して、会場のみなさんにふりかえりのアンケートを行いました。
     「今回の田園自然再生活動の集いに参加されて、どう思われましたか」という質問に、87%の方から「新しい気づきや役に立つ情報を得ることができた」と、とても嬉しい感想をいただきました。
     

     

     


    田園自然再生活動推進宣言


     農村地域においては、長い間をかけて人々の営みによりつくられた水田や水路、ため池といった農業に必要なものと里山や河川などが有機的に結びつき、そして一体となって形成された二次的自然の中で、多様な生態系が育まれ、美しく豊かな自然環境がつくり出されています。
    このような農業・農村のもつ多面的機能が十分に発揮されていくためには、農家と地域住民、NPO、土地改良区など、地域の様々な人たちが一緒になって自然環境の保全・再生のための活動を積極的に推進していく必要があります。
    我々は、自然と人々の営みによって築かれ、育まれてきた環境、文化、そして地域社会が継続的でより良いものになるため、

    ○農業と自然とが共生した農村づくりに努めます
    ○地域における自然や生態系の保全・再生を進めます
    ○多様な主体が協働して、地域主導で取り組んでいきます
    ○都市と農山漁村の共生・対流を促進します
    ○環境教育に取り組み、活動を次世代へ繋げます

    以上、


    田園自然再生活動をこの5つの誓いにそって推進することをここに宣言します。

    平成30年12月10日

     

    平成30年度田園自然再生活動の集い
    <プログラム>
    13:00  主催者挨拶  中村 桂子(田園自然再生活動協議会会長)
    13:05  来賓挨拶  横井 績(農林水産省農村振興局整備部長)
    13:10  来賓挨拶  中澤 圭一
      (環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性戦略推進室長)
    13:20  講演 「農業と環境の関係性をよりよきものにするために
                ~地域の活動を支える農業環境政策の役割~」
        荘林 幹太郎(学習院女子大学 副学長)
    13:50  講演  「農業・農村の多元的価値
               ~田園空間の教育・観光的価値と持続可能性~」
        片岡 美喜(高崎経済大学 教授)
    14:40  オリエンテーション(地域環境資源センター)
    15:00  活動発表  吉野奈保子 NPO法人共存の森ネットワーク事務局長(東京都)
     林 千智  多気町立勢和図書館 司書 (三重県)
     加藤 辰雄  榎前環境保全会 代表 (愛知県)
    15:40  パネルディスカッション ~ともに学び、成長する(育つ)場としての田園空間~
        コーディネーター:荘林 幹太郎
    コメンテーター:中村 桂子
    パネラー:片岡 美喜、吉野 奈保子、林 千智、加藤 辰雄
    17:00  田園自然再生活動推進宣言 堀 彰男(せせらぎの郷、滋賀県)
    17:10  ふりかえり (地域環境資源センター)
    17:15  閉会  

    一般社団法人地域環境資源センター(JARUS)
    〒105-0004 東京都港区新橋5丁目34番4号
    TEL:03-3432-5295 FAX:03-5425-2466