「平成30年7月豪雨」に係る対応について(第3報)
平成30年7月豪雨の被害状況を把握と復旧に関する技術指導を行うため、平成30年7月19日(木)の鳥取県智頭町に続き、平成30年8月10日(金)に岡山県矢掛町及び総社市の集落排水施設へJARUS職員1名を派遣しました。 岡山県矢掛町では、浸水により真空式管路施設(真空ポンプ、真空弁等)が故障し各家庭の汚水を処理施設に移送できない状況であった。さらに、処理施設内の制御盤や機器類も浸水し汚水の処理ができない状況であった。真空式管路施設は早期に復旧したが処理施設の汚水処理機能の復旧が遅れたため、処理施設に移送された汚水を流量調整槽及び回分槽にいったん貯留し、応急処置としてバキュームカーで活性汚泥も含めて他の処理施設に搬出した。処理施設復旧後汚水の処理を再開したが、回分槽内には処理に必要な微生物(活性汚泥)がほとんどない状況でした。 処理施設復旧後、現地では、通常のばっ気間隔で浸水前と同じ運転を行っていたが、 ・活性汚泥を増やすために連続ばっ気すること ・活性汚泥が増え汚水の処理が進行したら、pHの状況によって間欠ばっ気を再開すること等 の指導を行いました。 これにより、施設の処理能力回復までの時間が1~2か月程度短縮され、順調にいけば8月中に間欠ばっ気を再開し処理機能を回復できる見込みです。 総社市では、洪水によって浸水した生物膜法の集落排水施設が応急処置により通常運転を行っている復旧状況を確認しました。生物膜法の施設では、洪水により処理水槽が浸水しても微生物の多くが生物膜に付着したままなので処理機能の回復が早いこと等の説明を行いました。 今後とも引き続き、本豪雨災害の復旧に対応してまいりますので、復旧方法の相談、復旧後の運転方法等お困りのことがあれば、お気軽にご相談下さい。 |
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浸水した集落排水施設(岡山県矢掛町) | 活性汚泥確認(岡山県矢掛町) | |
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浸水した集落排水施設(岡山県総社市) | 浸水した配電盤の復旧状況(岡山県総社市) | |
<参考> ○農業集落排水施設災害対策応援に関する協定について ○協定参加者一覧 |
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一般社団法人地域環境資源センター(JARUS)
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