技術資料シリーズ(処理施設-2)
機能強化(処理方式の変更を伴う改築)による改築後の運転技術資料
-生物膜法から浮遊生物法への改築における運転手法-
発刊のご案内
農業集落排水事業は、農村の特性に配慮した小規模分散型の汚水処理施設を整備する事業として、昭和58
年度に単独事業として制度化され、農業用用排水の水質保全や農村の生活環境の改善に大きく寄与してきました。これまでに全国で5,000
か所を越える農業集落排水施設が整備されてきましたが、これらの施設の中には、供用開始後に生じた処理対象人口の増加、法改正等に伴う放流水質規制の強化、施設の老朽化による処理能力低下等によって、機能強化を必要とする施設が増加しています。 これまで行われてきた主な機能強化は、コンクリートの防食、機器類の更新等が主なものでしたが、処理水質の安定化とライフサイクルコスト(更新費及び維持管理費)縮減の観点から、処理方式の変更を伴う改築(以下「改築」という。)が合理的な場合があり、処理対象人口の増加や、放流水質規制の強化がない地区においても、処理方式を変更する改築事例が徐々に見られるようになっています。 しかしながら、処理方式の変更を伴う改築については、既設の処理水槽を有効活用する設計手法や、汚水処理を継続しながらの施工等に関する手法の確立が十分なされていない状況でありました。このため、(社)地域資源循環技術センターでは、平成17年度から19 年度にかけて農林水産省の補助を受け、農業集落排水施設機能強化実証事業を実施し、改築手法の確立に向けて技術的検討等を行い、その成果として「農業集落排水施設における機能強化技術資料 -生物膜法から浮遊生物法への処理方式の切替改築を中心として-」を平成20 年7月に発刊し、改築を計画・設計・施工する際の資料として取りまとめています。 さらに今回は、改築後の処理方式の立ち上げ運転手法及び定常運転手法についての実態調査、並びに維持管理者への聴き取り調査等を行い、得られた知見・留意事項を運転技術資料として取りまとめたものです。処理方式の変更後の改築における運転に活用していただければ幸いです。 |
○発 刊: | 平成21年10月 |
○体 裁: | A4版 96頁 |
○価 格: | (会員・賛助会員)4,191円/(一般)5,761円(消費税込み、送料別) |
○購入申込: | FAX 03-5425-2466(総務部図書販売係宛) 送付先住所、電話、書籍名、部数等必要事項を記入ご記入ください。 請求書等の必要書類を同封の上、送付いたします。 または、下記「図書注文」ボタンよりネット注文も可能です。 |
○内容問合せ先: | 集落排水部開発班 TEL:03-3432-6284/FAX:03-3432-0743 |
◆ 目 次 ◆ |
第1章 改築における運転手法の作成目的 第2章 処理方式の改築における運転手法 2.1 機能強化における改築の概要 2.1.1 背景 2.1.2 機能強化における改築の位置付け 2.1.3 機能強化の実施状況 2.1.4 要因別の事業内容と地区数割合 2.1.5 Ⅲ型の概要 2.1.6 ⅩⅣG型の概要 2.1.7 膜方式の概要 2.2 改築の実施事例 2.2.1 改築前後の主要単位装置の容量比較 2.2.2 改築事例レイアウト 2.3 改築における構造上の特徴 2.3.1 Ⅲ型からⅩⅣG型へ改築を行った施設 2.3.2 Ⅲ型から膜方式へ改築を行った施設 第3章 改築後の立ち上げ時における運転手法 3.1 改築施設における運転管理時に留意すべき特徴 3.2 改築施設の立ち上げ時における運転手法の検討 3.2.1 立ち上げ時の概略手順(例) 3.2.2 立ち上げ計画における留意事項 3.2.3 水負荷試運転における留意事項 3.2.4 事前準備における留意事項 3.2.5 馴養運転における留意事項 第4章 改築後の定常運転における運転手法 4.1 ⅩⅣG型の定常運転における留意事項 4.1.1 ばっ気槽の運転手法 4.1.2 沈殿槽の運転手法 4.2 膜方式の定常運転における留意事項 4.2.1 脱窒槽における留意事項 4.2.2 硝化槽の運転における留意事項 <参考資料> 1.調査方法及び実態調査地区の概要 2.改築前後の処理性能比較 2.1 ⅩⅣG型及びⅩⅣGP型への改築前後における処理性能比較 2.2 膜方式への改築前後における処理性能比較 3.改築前後の硫化水素(臭気)濃度の比較 4.管路施設からの不明水による注意喚起 |