金賞 「雪おろし」 小田 慎之 
[選評]
人間の身の丈よりも深く降り積もった雪で、古い農家がすっぽりと雪の中に隠れてしまっています。日本の雪国の農村の景観の美しさと、そこに生きる人々の暮らしの厳しさとが一枚の写真の中に見事に表現されています。雪に埋もれた農家を真横から撮って、屋根で雪おろしをしている人を左右に配置した、堂々とした画面構成がこの格調の高い美しい表現をうみだしています。背景の森に降り積もった雪の美しさも、よく生かされています。
(長野重一)



大屋根の上で作業をしている人をポイントにして望遠レンズで狙いました。軒下の高さにまでおろされた雪とバックの暗い林が雪の屋根を強調してくれました。特に人物二人のバランスと動きのチャンスを待ってシャッターを切りました。好条件に恵まれて撮影することができ非常に幸運でした。
(撮影者)
撮影場所:滋賀県 朽木村