事業主体名 |
ナマズのがっこう(伊豆沼冬水たんぼ倶楽部) |
所在地 |
宮城県栗原市(旧築館町) 宮城県登米市(旧迫町)
(ラムサール登録湿地) |
テーマ |
●冬期湛水田は環境創造型稲作といわれているが、個人的な取り組みが多く、あまり普及していない。今後、宮城県内をはじめ、全国に普及していくためには、水稲栽培技術としての評価と生物多様性に及ぼす影響の把握が必要である。そこで、専門家、生産者と協同して以下の目標にもとづく課題に取り組む。
- 農法の異なる水田の設置
- 冬期湛水田の水稲栽培技術としての評価
- 冬期湛水田の生物多様性に及ぼす影響の把握
- 水田魚道の普及への取り組み
- 環境保全に貢献する営農活動として、冬期湛水田を導入してもらうための啓発活動
- 「田んぼの学校」の開催による地域住民に対する水田の重要性を学ぶ機会の提供
- 「ブランド米」として販売するための取り組み
|
課題 |
<技術的な課題>
- 冬期湛水田の水稲栽培技術としてのメリット・デメリットが明らかでなく、水稲栽培技術としての課題の解決方向が不明である。
- 冬期湛水田や基盤整備後の水田による生物相のデータが少ない。
- 冬期湛水田の生物多様性に及ぼす影響が把握されていない。
- 水田魚道普及のための水田魚道の水田部との取付構造および設置技術及び管理手法を確立する必要がある。
- 冬期湛水のための水田整備手法の検討(畦畔、溝畔の高さや天端幅、漏水防止工法)が必要である。
- 冬期湛水田での水稲栽培における営農労力と投入資材について把握する必要がある。
<体制づくりにおける課題>
- 地域住民・農家とも、水田と自然環境との結びつきに対する意識が乏しい。
- 冬期湛水田で生産された米について、安定した販売先の確保不足が普及の阻害要因となっている。
|
解決方策 |
- 事業実施者と生産者との連絡体制の構築
- 農法の異なる水田を設置して検証
- 冬期湛水田の水稲栽培技術としての評価
- 生物相からみた冬期湛水田の生物多様性に及ぼす影響についての評価
- 水田魚道の構造の検討と普及
- 実証ほ場から考えられる生態系保全ほ場整備技術の検討
- 実証ほ場の営農労力と投入資材の把握
- 稲作と生き物の関連調査
- 農家への冬期湛水田の普及への啓発
- 地域住民の水田に対する意識向上のための啓発
- 冬期湛水田で生産された米のブランド化と販路の開拓
|