銀賞 「山里の朝」 高須 勲 
[選評]
山の湧水を利用して鯉の養殖をしている山里の朝の情景を、遠近感を生かした縦位置のフレーミングで描写している。色とりどりの錦鯉が泳いでいる池を手前に大きくとりいれて、霧のかかった山並みを遠くに配置した、構図のとり方がうまい。山里の清冽な空気感も鮮やかに描写されていて、変化に富んだ気象という自然の恩恵にめぐまれた、日本の豊かな山里の朝の雰囲気が見事に表現されている。さわやかな表現の写真である。
(長野重一)


千枚田の刈入れのすんだ秋になると早朝、雲海など霧の出る日が多い。山水色もたっぷりあって鯉も元気です。この朝は特別に濃い霧だったので鯉を前景に撮りました。
(撮影者)
撮影場所:三重県紀和町 丸山千枚田